無人販売機(ロッカー型自動販売機)の値段相場とおすすめ機種6選 | 導入時の注意点も解説

24時間稼働する店舗として、人手不足や人件費高騰に悩む事業者にとって無人販売機は非常に魅力的な選択肢です。

しかし、SNSで成功事例を見る一方で「本当に元が取れるのか」「どの機種が最適なのか」といった、投資への不安は尽きないでしょう。

本記事では、おすすめの無人販売機(ロッカー型自動販売機)や費用相場導入で失敗しないための選び方まで、徹底解説します。

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企業名画像公式サイトサービス詳細特徴
スマリテ公式詳細・AIカメラによる商品の自動認識機能
・完全キャッシュレスで盗難リスクを払拭
・多様な商品に対応するスタイリッシュさ
ど冷えもん公式詳細・累計1万台以上の圧倒的な導入実績
・屋外設置に対応した堅牢な筐体設計
・多様な商品形状に対応する可変ストッカー
FROZEN STATION Ⅱ公式詳細・大手富士電機製ならではの高い信頼性
・商品の品質を保つ-25℃の強力な冷凍性能
・安心の全国規模のサポート体制
NTTアグリ 野菜自販機公式詳細・初期費用ゼロで始められる売上分配モデル
・農家の軒先販売を強力に支援する設計
・規格外野菜の有効活用や販路拡大に貢献
A-14RVM/A-21RVM公式詳細・多品目販売を可能にする大容量のロッカー
・連結設置で独立した無人販売所の構築
・オプションのテントで簡易店舗化が可能
比較表の続きを見る
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企業名画像公式サイトサービス詳細特徴
Calidus公式詳細・約20秒で提供する画期的な急速加熱機能
・冷凍保存で食品ロスを削減しつつ温食提供
・飲食店の新たな販路拡大に繋がる可能性
無人販売機(ロッカー型自動販売機)の導入で失敗しない4つの選び方

1設置場所の環境 – 屋内か屋外か日当たりや電源の有無を確認する

屋内外や電源の有無、日当たりなど物理的な設置環境の徹底的な事前確認

2販売する商品 – 常温か冷蔵か冷凍か商品の特性に合った機種を選ぶ

販売商品の温度帯や形状を理解し、品質を最大限に保てる最適な機種の選定

3必要な機能 – 決済方法や在庫管理など運営に必要な機能を見極める

キャッシュレス決済や在庫管理システムなど、運営に必要な機能の冷静な見極め

4予算と投資回収期間 – 初期費用とランニングコストを計算し収益性を試算する

総投資額と売上目標から具体的な投資回収計画を立て、収益性を厳しく評価

目次

無人販売機(ロッカー型自動販売機)のおすすめ6選

無人販売機と一言でいっても、その種類や機能は多岐にわたります。

信頼性や実績、機能面で評価の高い、事業者におすすめの無人販売機(ロッカー型自動販売機)を6機種厳選して紹介します。

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スマリテ公式詳細・AIカメラによる商品の自動認識機能
・完全キャッシュレスで盗難リスクを払拭
・多様な商品に対応するスタイリッシュさ
ど冷えもん公式詳細・累計1万台以上の圧倒的な導入実績
・屋外設置に対応した堅牢な筐体設計
・多様な商品形状に対応する可変ストッカー
FROZEN STATION Ⅱ公式詳細・大手富士電機製ならではの高い信頼性
・商品の品質を保つ-25℃の強力な冷凍性能
・安心の全国規模のサポート体制
NTTアグリ 野菜自販機公式詳細・初期費用ゼロで始められる売上分配モデル
・農家の軒先販売を強力に支援する設計
・規格外野菜の有効活用や販路拡大に貢献
A-14RVM/A-21RVM公式詳細・多品目販売を可能にする大容量のロッカー
・連結設置で独立した無人販売所の構築
・オプションのテントで簡易店舗化が可能
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Calidus公式詳細・約20秒で提供する画期的な急速加熱機能
・冷凍保存で食品ロスを削減しつつ温食提供
・飲食店の新たな販路拡大に繋がる可能性

1位 スマリテ – AIが商品を自動認識しキャッシュレス決済もついているため盗難のリスクゼロ

引用 : 株式会社Smarite

特徴・おすすめポイント
  • AIカメラによる商品の自動認識機能
  • 完全キャッシュレスで盗難リスクを払拭
  • 多様な商品に対応するスタイリッシュさ

スマリテは商品の盗難リスクを限りなくゼロに近づけた、次世代の無人販売機です。

購入者はクレジットカードをかざして扉を解錠し、商品を取り出すと、搭載されたAIカメラが商品を自動で認識して決済が完了する仕組みを採用しています。

現金を取り扱わない完全キャッシュレス仕様のため、盗難や売上金の管理といった、オーナーの精神的・物理的負担を大幅に軽減します。

スタイリッシュなデザインで、ケーキや弁当、生鮮食品など、これまで自販機での販売が難しかった商品にも対応できるのが大きな強みです。

2位 ど冷えもん – 1万台以上の実績を誇る屋外設置可能な冷凍自販機の王道

引用 : サンデン・リテールシステム株式会社

特徴・おすすめポイント
  • 累計1万台以上の圧倒的な導入実績
  • 屋外設置に対応した堅牢な筐体設計
  • 多様な商品形状に対応する可変ストッカー

「ど冷えもん」は、冷凍自販機市場において圧倒的なシェアを誇る、まさに王道と呼べるモデルです。

累計1万台以上の導入実績が、その信頼性と性能の高さを物語っています。

屋外設置に対応した堅牢な作りと、多様な形状の商品を販売できる柔軟なストッカー(棚)設定が最大の特徴です。

冷凍餃子やラーメン、スイーツなど、全国の様々なヒット商品がこの「ど冷えもん」から生まれています。冷凍食品の無人販売を検討する事業者にとって、まず第一に候補となる一台と言えるでしょう。

3位 FROZEN STATION Ⅱ – 富士電機製ユニット採用で信頼性と安定動作を実現

引用 : 富士電機株式会社

特徴・おすすめポイント
  • 大手富士電機製ならではの高い信頼性
  • 商品の品質を保つ-25℃の強力な冷凍性能
  • 安心の全国規模のサポート体制

FROZEN STATION Ⅱは、国内大手の富士電機が手掛ける冷凍食品自動販売機です。

長年にわたり飲料自販機などで培ってきた冷却技術が応用されており、その安定した動作と信頼性には定評があります。なかでも、-25℃から-18℃までを維持する強力な冷凍性能は、商品の品質を長期間保つ上で非常に重要です。

大手メーカーならではの充実したサポート体制も魅力であり、「購入後のトラブル対応が不安」という事業者にとって、安心して長期的に運用できるパートナーとなり得るでしょう。

4位 NTTアグリ 野菜自販機 – 初期費用0円の分配モデルで農家の軒先販売を支援

引用 : NTTアグリテクノロジー

特徴・おすすめポイント
  • 初期費用ゼロで始められる売上分配モデル
  • 農家の軒先販売を強力に支援する設計
  • 規格外野菜の有効活用や販路拡大に貢献

NTTアグリテクノロジーが提供するこの野菜自販機は、特に農家の生産者をターゲットに開発されたモデルです。

最大の特徴は、初期費用や月額費用が不要で、売上の一部を支払うレベニューシェアモデルを採用している点にあります。これまで「投資リスクが怖くて踏み切れなかった」という小規模な農家でも、気軽に軒先での無人販売を始めることが可能です。

規格外野菜の有効活用や、新たな販路の開拓、地域住民との交流拠点づくりなど、単なる販売ツールに留まらない価値を提供してくれます。

5位 A-14RVM/A-21RVM – テント設置も可能な大容量で屋外の無人販売所を構築

引用 : 株式会社Cqree

特徴・おすすめポイント
  • 多品目販売を可能にする大容量のロッカー
  • 連結設置で独立した無人販売所の構築
  • オプションのテントで簡易店舗化が可能

A-14RVMおよびA-21RVMは、複数のロッカーを連結させることで、一つの店舗のような無人販売所を構築できる大容量モデルです。

冷蔵機能を備え、野菜や果物、加工品など多様な商品を一度に陳列することができます。オプションのテントと組み合わせることで、雨風をしのげる独立した販売スペースを手軽に設置できる点が大きな特徴です。

JAの直売所や道の駅、観光農園など、ある程度の規模で多品目の商品を無人で販売したいというニーズに的確に応えてくれます。

6位 Calidus – 20秒で温かい食事を提供できる次世代の加熱式自販機

引用 : Calidus株式会社

特徴・おすすめポイント
  • 約20秒で提供する画期的な急速加熱機能
  • 冷凍保存で食品ロスを削減しつつ温食提供
  • 飲食店の新たな販路拡大に繋がる可能性

Calidus(カリダス)は、冷凍された商品を約20秒という短時間で急速加熱し、熱々の状態で提供できる画期的な自販機です。

自販機では難しかった「温かい食事」を手軽に提供できるため、オフィスや工場、サービスエリアなどでの新たな需要を掘り起こすことができます。

冷凍保存により食品ロスを削減しつつ、できたての美味しさを再現できるため、飲食店が新たな販路として活用するケースも増えています。

ハンバーガーや丼もの、パスタなど、幅広いメニューに対応可能で、無人販売の可能性を大きく広げる一台です。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の値段相場

導入方法値段相場(初期費用)
新品購入100万円~250万円以上
中古購入30万円~100万円程度
レンタル・リース初期費用0円~
月額3万円~8万円
レベニューシェア初期費用0円

購入方法によって初期費用やランニングコストは大きく異なります。

それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の資金計画に合った方法を選ぶことが重要です。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の値段相場

1新品購入 – 最新モデルを保証付きで長く安心して使える
最新機能とメーカー保証で長期的に安心な運用が可能、ただし初期投資は最大


2中古購入 – 状態の良い製品を新品の半額以下の価格で導入できることも
初期費用を大幅に削減可能だが、保証がなく故障リスクを伴うため注意が必要


3レンタル・リース – 初期費用を抑え月額払いで最新機種を利用可能
初期投資を避け月額払いで導入可能、ただし総支払額は割高になる傾向


4レベニューシェア – 売上を分配する代わりに初期費用ゼロで始められる
投資リスクゼロで開始可能、ただし売上が伸びるほど利益率は低くなる

新品購入 – 最新モデルを保証付きで長く安心して使える

新品の無人販売機を購入する場合、値段は機種や機能によって大きく異なりますが、一般的には100万円から250万円以上が一つの目安となります。

例えば、シンプルな常温ロッカーであれば数十万円からありますが、高性能な冷凍機能やキャッシュレス決済、AIによる在庫管理システムなどを搭載した最新モデルは200万円を超えることも珍しくありません。

初期投資は最も高額になりますが、メーカーの長期保証が付いているため、故障時の修理費用や対応といった不安なく、安心して長期間運用できるのが最大のメリットです。

減価償却による節税効果や、補助金の対象になりやすいといった利点もあり、自己資産として事業の基盤を固めたい事業者向けの選択肢と言えます。

中古購入 – 状態の良い製品を新品の半額以下の価格で導入できることも

中古の無人販売機は、初期費用を大幅に抑えられる点が最大の魅力です。

値段は機種の年式や状態、性能によって様々で、30万円程度のものから100万円を超えるものまで幅広く流通しています。

しかし、メーカー保証が切れているケースがほとんどで、購入後の故障はすべて自己責任となるリスクを覚悟する必要があります。特に冷却機能を持つ冷蔵・冷凍タイプは、コンプレッサーなどの基幹部品が寿命を迎えている可能性も考慮しなければなりません。

「安物買いの銭失い」になることを避けるため、信頼できる中古販売業者から、十分なメンテナンスが施された個体を選ぶことが極めて重要です。

レンタル・リース – 初期費用を抑え月額払いで最新機種を利用可能

レンタルやリースは、高額な初期費用を支払うことなく、月々定額の支払いで無人販売機を導入できるサービスです。

月額の値段は機種や契約期間によって変動し、おおよそ3万円から8万円程度が相場となります。

初期投資を限りなくゼロに近づけられるため、手元の運転資金を温存したまま事業を開始できる点です。事業の先行きが不透明な段階で「まずはお試しで市場の反応を見たい」と考える事業者にぴったりです。

ただし、契約期間中は解約ができない、支払総額では新品購入より割高になる、所有権は自社に移らないといったデメリットも理解しておきましょう。

レベニューシェア – 売上を分配する代わりに初期費用ゼロで始められる

レベニューシェアは、自販機メーカーが本体の設置費用を負担する代わりに、毎月の売上の中から一定割合を手数料として支払うモデルです。

導入する事業者側は、初期費用や月額固定費といった持ち出しが一切発生しないため、金銭的なリスクを負うことなく無人販売をスタートできます。そのため、「売上が立つか分からない」「投資する自己資金がない」といった状況でも、気軽に挑戦できるのが最大の強みです。

一方で、売上が伸びれば伸びるほどメーカーに支払う手数料も増えるため、長期的に見ると利益率は他の方法に比べて低くなる傾向があります。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の導入費用の内訳

無人販売機を事業として稼働させるまでには、本体価格以外にも様々な費用が発生します。

後から「こんなはずではなかった」と慌てないためにも、総額でいくら必要なのか、費用の全体像を正確に把握しておくことが不可欠です。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の導入費用の内訳

1本体価格 – 機能や種類により10万円台から250万円以上と幅広い
機能や種類により数十万から250万円以上と様々、最適な機種選定が重要


2設置費用 – 搬入や電気工事に数万円から十数万円が必要になる
運搬や電気工事で追加コストが発生、見積もり時に内訳の確認が必須


3ランニングコスト – 電気代や補充人件費など毎月発生する継続的な費用
電気代や人件費、決済手数料など、毎月発生する費用の正確な把握が必要


4システム利用料 – スマート販売機などで発生する月額のクラウド費用
売上管理など便利なクラウド機能の利用料、効率化のための投資と捉える

本体価格 – 機能や種類により10万円台から250万円以上と幅広い

導入費用の中で最も大きな割合を占めるのが、無人販売機の本体価格です。

価格はピンキリであり、電源不要のシンプルな常温ロッカーであれば10万円台から見つけることも可能です。

一方で、温度管理機能やキャッシュレス決済端末などを搭載した高機能モデルになると、150万円から250万円以上になることも一般的です。

自社が販売したい商品の特性と、運営に必要な機能を冷静に見極め、オーバースペックにならない最適な機種を選ぶことが、賢明な投資の第一歩となります。

設置費用 – 搬入や電気工事に数万円から十数万円が必要になる

本体価格の次に見落としがちなのが、無人販売機を目的の場所へ運び込み、使える状態にするための設置費用です。

トラックでの運送費、クレーンなどを使った搬入・据付作業費が含まれ、距離や設置場所の条件によって数万円から十数万円程度の費用がかかります。

特に、冷凍・冷蔵機能を備えた自販機は重量があるため、費用が高くなります。屋外や電源のない場所に設置する場合も電気工事が別途必要となり、数万円の追加コストとなります。

見積もりを取る際には、本体価格だけでなく、これらの設置関連費用がどこまで含まれているのかを必ず確認しましょう。

ランニングコスト – 電気代や補充人件費など毎月発生する継続的な費用

無人販売機の導入は、設置して終わりではありません。運営を続ける限り、毎月継続的に発生するランニングコストが存在します。

例えば、24時間稼働する冷凍機の場合、季節や機種にもよりますが月に1万円〜2万円の電気代が見込まれます。

ランニングコストを正確に把握せずに売上計画を立てると、利益がほとんど残らない最悪の事態を招きかねません。

その他にも、商品の補充や清掃にかかる人件費、キャッシュレス決済を利用する場合の決済手数料、販売する商品の仕入れ費用なども考慮に入れる必要があります。

システム利用料 – スマート販売機などで発生する月額のクラウド費用

近年増加している「スマート販売機」と呼ばれる高機能な無人販売機では、月額のシステム利用料が発生する場合があります。

リアルタイムで売上状況を確認したり、在庫が少なくなった商品や販売期限が近い商品を通知したりといった、便利なクラウド機能を利用するための費用です。

料金はメーカーや機能によって様々ですが、月額数千円から1万円程度が一般的です。

これらの機能は、効率的な店舗運営や販売機会ロスの削減に大きく貢献するため、単なるコストではなく未来の売上を作るための投資と捉えることもできます。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の導入で失敗しない4つの選び方

導入で失敗しないために必ず押さえるべき4つの選び方のポイントを解説します。

「高価な鉄の箱が、ただの粗大ゴミと化す」という最悪の悪夢を避けるためには、冷静かつ戦略的な視点で選ぶ必要があります。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の導入で失敗しない4つの選び方

1設置場所の環境 – 屋内か屋外か日当たりや電源の有無を確認する
屋内外や電源の有無、日当たりなど物理的な設置環境の徹底的な事前確認


2販売する商品 – 常温か冷蔵か冷凍か商品の特性に合った機種を選ぶ
販売商品の温度帯や形状を理解し、品質を最大限に保てる最適な機種の選定


3必要な機能 – 決済方法や在庫管理など運営に必要な機能を見極める
キャッシュレス決済や在庫管理システムなど、運営に必要な機能の冷静な見極め


4予算と投資回収期間 – 初期費用とランニングコストを計算し収益性を試算する
総投資額と売上目標から具体的な投資回収計画を立て、収益性を厳しく評価

設置場所の環境 – 屋内か屋外か日当たりや電源の有無を確認する

無人販売機の選定において、全ての基本となるのが「どこに置くか」という設置場所の環境です。屋内か屋外かによって、選ぶべき機種は全く異なります。

屋外に設置する場合は、雨風や盗難に耐えうる頑丈な屋外対応モデルが必須です。

直射日光が長時間当たる場所では、冷蔵・冷凍機の冷却効率が著しく低下し、電気代の高騰や故障の原因となるため、日よけを設置するなどの対策が求められます。

また、安定した電力を供給できる電源の有無は死活問題であり、なければ電気工事が必要になります。

人通りや駐車場の有無といった立地条件と合わせて、物理的な設置環境を徹底的に確認することが、失敗を避ける第一歩です。

販売する商品 – 常温か冷蔵か冷凍か商品の特性に合った機種を選ぶ

販売する商品が、常温で問題ないものか、冷蔵保存が必要なものか、あるいは冷凍保存が必須なものかによって、選択肢は自ずと絞られます。

例えば、焼き菓子や雑貨であれば安価な常温ロッカーで十分ですが、ケーキや弁当、生鮮食品を販売するには冷蔵機能が、冷凍餃子やアイスクリームを販売するには冷凍機能が不可欠です。

むやみに高機能な冷凍機を選ぶと、オーバースペックとなり無駄な投資になりかねません。

また、商品のサイズや形状も重要で、特殊な形の商品を売りたい場合は、棚のサイズを調整できる機種を選ぶ必要があります。自社商品の特性を深く理解し、その品質を最大限に保てる機種を選ぶことが、顧客満足とリピートに繋がります。

必要な機能 – 決済方法や在庫管理など運営に必要な機能を見極める

現代の無人販売機は、単に商品を陳列するだけでなく、運営を効率化し、売上を最大化するための様々な機能を搭載しています。

その代表格が決済方法です。

現金のみに対応する旧来のモデルから、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、多様なキャッシュレス決済に対応したモデルまで存在します。

キャッシュレス決済は、販売機会の損失を防ぐだけでなく、現金の回収や両替の手間を省き、盗難リスクを低減させる大きなメリットがあります。

他にも、遠隔で売上や在庫状況をリアルタイムに把握できる管理システムは、補充のタイミングを最適化し、品切れによる機会損失を防ぐ上で非常に有効です。

自社の運営スタイルやターゲット顧客層を考慮し、本当に必要な機能を見極めることが重要です。

予算と投資回収期間 – 初期費用とランニングコストを計算し収益性を試算する

「この機種が欲しい」という希望だけでなく、「この投資で、いつまでに、いくらの利益を生み出せるのか」という現実的な計算が不可欠です。

本体価格や設置費用といった初期費用と、電気代やシステム利用料などの月々の運営費用を洗い出し、総投資額を算出しましょう。

その上で、1日あたりの売上目標と商品の利益率から、何か月(何年)で初期投資を回収できるのか、具体的なシミュレーションを行いましょう。

皮算用で終わらせず、保守的な数字で収益性を厳しく評価することが、後悔しないための最後の砦となります。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の導入事例

無人販売機の導入を検討する際、理論やスペックだけでなく、実際の成功事例や失敗事例から学ぶことは非常に重要です

他社のリアルな経験は、自社の事業計画の解像度を高め、見落としていたリスクや新たな可能性に気づかせてくれる貴重な教材となります。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の導入事例

1成功事例 – 無人餃子販売店が非接触ニーズに乗り急成長
商品品質、時代背景、適切な自販機選定が噛み合った冷凍餃子の成功事例


2失敗事例 – 立地選定ミスで売上が伸びず撤退するケース
立地選定のミスにより売上が伸び悩み、1年足らずで撤退した洋菓子店の事例

成功事例 – 無人餃子販売店が非接触ニーズに乗り急成長

コロナ禍をきっかけに、非対面・非接触ニーズの受け皿として爆発的に市場を拡大したのが、冷凍餃子の無人販売です。

2020年度末時点では131店だったものの、2023年度は7月時点で全国1,400店ほどにまで増加しました。

冷凍にしているため賞味期限も1〜3ヶ月と長く、廃棄コストも抑えられます。そのため、初めて事業を行う人にとってもおすすめできます。

失敗事例 – 立地選定ミスで売上が伸びず撤退するケース

一方で、残念ながら失敗に終わるケースも少なくありません。

ある洋菓子店は、自慢のケーキを販売するために最新の冷蔵機能付き自販機を導入しました。

話題性もあり、当初は順調な滑り出しを見せましたが、設置場所が地元住民しか通らない生活道路沿いであったため、新規顧客の獲得に繋がりませんでした。

結果的に、リピーターだけでは売上が頭打ちになり、高価な自販機の減価償却費や電気代を賄うことができず、1年足らずで撤退を余儀なくされました。

この事例から学べるのは、どんなに良い商品や高性能な機械があっても、「誰に、どこで売るか」というマーケティングの基本、特に立地選定の重要性です。

人通りだけでなく、ターゲット顧客の動線や、競合の存在などを多角的に分析しなかったことが、失敗の直接的な原因となりました。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の値段に関するよくある質問

無人販売機の値段や導入に関して、事業者が抱きがちな疑問についてQ&A形式で回答します。

細かな疑問点を解消しておくことで、より安心して導入の検討を進めることができるでしょう。

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の値段に関するよくある質問

1ロッカー型自動販売機を自作する場合はどの程度のコストがかかりますか?
安全性や信頼性の観点から、事業として取り組むならメーカー製品の導入が賢明


2自販機の朝市くんを中古で購入したら価格はいくら程度ですか?
中古相場は30〜80万円程度だが、故障リスクを考慮し信頼できる業者選びが重要


3無人販売機の導入が対象となる補助金はありますか?
事業再構築補助金などが活用可能だが、必ず採択されるわけではないため注意

ロッカー型自動販売機を自作する場合はどの程度のコストがかかりますか?

DIYに関する知識や技術があれば、ロッカー型の販売機を自作すること自体は不可能ではありません。

材料費だけであれば、木材やアクリル板、鍵を揃えることで10万円程度のコストに抑えられます

しかし、これはあくまで常温で販売する場合の話です。

冷蔵や冷凍の機能を持たせるとなると、専門的な冷却ユニットや制御装置が必要となり、技術的なハードルとコストは一気に跳ね上がります。

店の信用を損なうリスクを考えると、事業として取り組むのであれば、信頼できるメーカーの製品を導入するのが賢明な判断です。

自販機の朝市くんを中古で購入したら価格はいくら程度ですか?

中古の「朝市くん」の中古価格は、1万円〜10万円が相場となっています

「朝市くん」は、野菜や果物などの無人販売で長年親しまれてきた、ロッカー型冷蔵自販機の代表的なモデルです。

非常に多くの台数が普及したため、中古市場でも比較的見つけやすい機種の一つと言えます。

ただし、古いモデルも多く出回っているため、故障の可能性は常に念頭に置きましょう。

無人販売機の導入が対象となる補助金はありますか?

はい、無人販売機の導入に活用できる補助金はいくつか存在します。

代表的なものとして、中小企業の新たな事業展開を支援する「事業再構築補助金」や、小規模事業者の販路開拓を支援する「小規模事業者持続化補助金」などが挙げられます

補助金を活用できれば、導入費用の半分以上の補助を受けられる可能性があり、投資負担を大幅に軽減できます。

ただし、補助金にはそれぞれ公募期間や要件があり、申請すれば必ず採択されるわけではないという点を理解しておく必要があります。

多くの場合、革新性や地域貢献性などを盛り込んだ、説得力のある事業計画書の作成が求められます。

自販機の販売代理店が補助金申請のサポートを行っている場合も多いため、まずは相談してみるのが良いでしょう。

まとめ

無人販売機(ロッカー型自動販売機)の値段相場とおすすめ機種、そして導入で失敗しないための選び方について、詳しく解説しました。

24時間稼働する無人販売機は、人手不足や人件費高騰に直面する多くの事業者にとって、新たな収益の柱となり得る大きな可能性を秘めています

設置場所や販売商品、機能や投資回収計画という4つの視点から、自社にとって最適な一台を選びましょう。

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