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ベイプとは?ベイプ(電子タバコ)について特徴や仕組みを初心者にもわかりやすく解説

最近、職場の喫煙所で紙巻きタバコの代わりに小型の電子機器をくゆらせている同僚を見かけたり、コンビニで見慣れないタバコのような製品を目にしたことはありませんか?それが今話題の「ベイプ(電子タバコ)」です。

健康志向やコスト削減の面から注目され、従来のタバコからベイプ(電子タバコ)への乗り換えを検討する人が増えています。

しかし、初めてベイプ(電子タバコ)に挑戦する方の中には「そもそもベイプ(電子タバコ)とは何なのか」「紙巻きタバコとどう違うのか」「ニコチンは入っていないのか」「どれを選べばいいのか」といった不安や疑問をお持ちの方も多いでしょう。

本記事では、ベイプ(電子タバコ)初心者に向けてベイプ(電子タバコ)の基本から詳しく解説します。ベイプ(電子タバコ)の仕組みや特徴、種類、吸い方のコツ、紙巻きタバコや加熱式タバコとの違い、そして国内での法規制について順を追って説明します。

目次

ベイプとは電気の力でリキッドを蒸発させて吸う器具のこと

ベイプ(電子タバコ)とは、専用のリキッドを電気の力で加熱し、水蒸気として吸引する電子機器です。まずはベイプ(電子タバコ)の仕組みや特徴について解説します。

リキッドと呼ばれる液体を電気で熱し蒸気を吸う電子機器

ベイプ(電子タバコ)とは、「リキッド」と呼ばれる液体を電気で加熱し、発生した水蒸気(ミスト)を吸引する電子機器です。リキッドにはプロピレングリコール(PG)や植物性グリセリン(VG)、香料などが含まれており、これらが霧状の蒸気となります。

紙巻きタバコのようにタバコ葉を燃やすわけではなく、実際にはタバコ葉不使用の「香りを楽しむ電子デバイス」です。

ベイプ(電子タバコ)本体は充電式バッテリー、リキッドタンク、コイル(発熱体)などで構成され、ペン型から箱型まで様々な形状があります。ボタンを押すか吸い込むだけでコイルがリキッドを加熱し、蒸気を発生させます。

タバコ葉を燃焼させないため煙や灰が出ない点が特徴

ベイプ(電子タバコ)最大の特徴は、タバコ葉を一切燃焼させないため煙や灰が出ないことです。紙巻きタバコが葉を燃やして煙を発生させるのに対し、ベイプ(電子タバコ)が生み出すのはあくまで水蒸気です。

この霧状の水分は空中ですぐに拡散して消え、部屋に煙たさが残ったり服やカーテンに臭いが染みつくこともほとんどありません。吸い殻も出ないためゴミも減らせます。

こうしたクリーンさはベイプ(電子タバコ)の大きな魅力であり、室内で使用しても火災や焼け焦げの心配がない点もメリットです。ただし、水蒸気とはいえ大量に吐き出すと周囲からは煙と区別がつかない場合もあるため、公共の場ではマナーに配慮しましょう。

国内流通品に関しては全てニコチンフリーなので依存症の心配もない

日本国内で正規に販売されているベイプ(電子タバコ)製品のリキッドには、法規制によりニコチンが含まれていません。

国内で入手可能なベイプ(電子タバコ)は基本的にニコチンフリーであるため、ニコチンによる依存症の心配がない点は大きな安心材料です。

紙巻きタバコではニコチン摂取により中毒性が生じますが、ニコチンゼロのベイプ(電子タバコ)であれば習慣性こそあれど化学的な依存は起こりません。

「タバコをやめたいけど口寂しさを紛らわすために何か吸いたい」という場合にも、有効な代替手段となります。

ただし、ニコチンがなくても吸いすぎれば喉が乾燥したり刺激を感じることもあるため、適度に楽しむようにしましょう。

ベイプ(電子タバコ)には3種類のタイプがある

現在、市販されているベイプ(電子タバコ)は大きく3つのタイプに分類できます。それぞれ仕組みや使い勝手が異なるため、自分に合ったタイプを選ぶことが大切です。

以下では使い捨てタイプ・カートリッジ式・リキッド注入式の3種類について特徴を説明します。

使い捨てタイプ – 充電やメンテ不要で値段も安く手軽にはじめられる

使い捨てタイプのベイプ(電子タバコ)は、使い切りで本体ごと捨てるタイプの製品です。

あらかじめ充電されたバッテリーとリキッドが一体化しており、開封すればすぐに吸い始められます。充電やリキッド補充などのメンテナンスが一切不要で、「吸うだけ」で完結する手軽さが最大のメリットです。

価格も1本あたり数百~千円台と安価で、初期費用を抑えて試しにベイプ(電子タバコ)を始めたい人に向いています。コンビニでも購入でき、ニコチン0の電子シーシャとして若年層にも人気です。

ただし、長期的に見るとランニングコストが高くなりがちです。また、バッテリーやプラスチック筐体ごと廃棄するため、環境負荷も無視できません。

自治体によってはバッテリー内蔵機器の処分方法にルールがありますので、各自治体の指示に従い分別する必要があります。

カートリッジ式 – メンテナンスは充電のみで手軽さとコストのバランス型

カートリッジ式のベイプ(電子タバコ)は、充電式の本体デバイスにリキッド入りのカートリッジを装着して使うタイプです。本体バッテリー部分は繰り返し使い、リキッドが無くなったらカートリッジだけ交換します。

基本的なメンテナンスはバッテリーの充電だけで、リキッドを自分で注ぐ必要がなく手軽さと継続コストのバランスに優れています。デバイス本体を使い回せるため、使い捨てタイプよりは長期的に見て経済的です。

一方で、各メーカー・各機種専用のカートリッジしか使えないため、他の製品と互換性がありません。新しいフレーバーを試したい時も自分のデバイスに適合する種類に限られる点は少々不便です。

しかし充電さえしておけば、カートリッジを差し替えるだけで常に新鮮なリキッドが楽しめるため、手軽さとコストを両立したい方に向いています。

リキッド注入式 – カスタマイズが可能で爆煙も目指せる

リキッド注入式は、自分でリキッドをタンクに注いで使うタイプのベイプ(電子タバコ)です。「VAPEらしい楽しみ方」ができる本格派で、最も自由度が高い反面、定期的なメンテナンスが必要になります。

リキッドの種類は非常に豊富で、フルーツ味やデザート系、メンソール、タバコ風味など数え切れないほどあり、好みのフレーバーを追求できるのが最大の魅力です。

デバイス本体やアトマイザーの種類も多く、出力調整やコイル交換などカスタマイズの幅が広いのも特徴です。出力を上げて大量の蒸気を発生させる「爆煙」も楽しめます。

デメリットは、お手入れの手間がかかる点です。リキッドの継ぎ足しや、コイル交換などのメンテナンスが必要ですが、丁寧に扱えば本体は長期間使用でき、ランニングコストも最も安くなります。

ベイプ(電子タバコ)の吸い方

ベイプ(電子タバコ)は紙巻きタバコとは吸い方が多少異なりますが、コツを掴めば誰でも美味しく吸うことができます。ここではベイプ(電子タバコ)の基本的な吸い方について、「準備」「吸い方のスタイル」「メンテナンス」の順に説明します。

準備 – コイルにリキッドを馴染ませバッテリーを充電し待機

まず、ベイプ(電子タバコ)を吸う前の準備を整えましょう。

新品のベイプ(電子タバコ)や新しいコイルを使用する際は、リキッドを入れた後すぐに吸い始めず、数分程度置いてコイルにリキッドを十分染み込ませること(プライミング)が重要です。

これを怠るとコイルの綿が乾いたまま加熱され、コゲ臭い味が出てしまいます。

リキッド注入式の場合はタンクにリキッドを8割ほど入れ、5~10分ほど放置しておくと安心です。カートリッジ式でも新品カートリッジは開封後少し待つと良いでしょう。

並行して、デバイス本体のバッテリー残量を確認します。初回使用時や久々に使う際はフル充電にしておくのが理想です。パーツの接続状態やエアフロー(空気穴)の開閉具合もチェックしておくと安心です。

吸い方 – ボタンを押しゆっくり吸い込み自分に合うスタイルで吸う

ベイプ(電子タバコ)の吸い方には、大きく分けてMTL(マウス・トゥ・ラング)とDL(ダイレクト・ラング)の2種類のスタイルがあります。それぞれ喫味や喉への感覚が異なるため、好みに応じて使い分けられます。

MTL(マウス・トゥ・ラング) – 口に蒸気を溜めてから肺へ 初心者や味重視派向け

MTL(Mouth To Lung)は、紙巻きタバコと同じように一旦口腔内に蒸気を含んでから肺に送り込む吸い方です。口に貯めた蒸気をもう一度吸い込むため、吸い込む動作が2段階になります。

タバコで言う「チェーンスモーク」のイメージに近く、ゆっくり味わいながら吸えるのが特徴です。

蒸気が口の中にとどまる時間が長い分、フレーバーの風味をしっかり感じやすいため、味を重視したい方に向いています。喉や肺への刺激も穏やかで、初めてベイプ(電子タバコ)を吸う人や強いキック感が苦手な人でも吸いやすいスタイルです。

一般的に市販のペン型デバイスや高抵抗(1.0Ω以上)のコイルを備えたベイプ(電子タバコ)はMTL向けに設計されています。まずはMTLでゆっくりと香りと味を確かめながら吸うことをおすすめします。

DL(ダイレクト・ラング) – 直接肺へ吸い込む 大量の蒸気で強い吸い応え

DL(Direct Lung)は、その名の通り蒸気を直接肺まで一気に吸い込む吸い方です。深呼吸をするように勢いよく肺に入れるため、一度の吸引で大量の蒸気を取り込むことができます。

結果として吐き出す際には白く濃い煙のような雲ができ、いわゆる「爆煙」を楽しむことが可能です。喉に与えるキック感もMTLに比べて強く、紙巻きタバコを深く吸ったときに近い満足感があります​。

ニコチン無しのベイプ(電子タバコ)でも、DLで吸えば蒸気量が多い分しっかりとした吸い応えを感じられるでしょう。

メンテナンス – リキッドを入れ替えて定期的な洗浄を行い清潔な状態を保つ

ベイプ(電子タバコ)を快適に使い続けるためには、定期的なメンテナンスが重要です。リキッド注入式の場合、フレーバーを変えるときはタンクを水洗いし、しっかり乾燥させてから新しいリキッドを入れましょう。

コイルも消耗品なので、1〜2週間に一度程度を目安に交換すると常に美味しく吸えます。味が薄くなったり焦げた味がし始めたら交換時期のサインです。

カートリッジ式の場合はカートリッジ交換がメンテナンスに相当しますが、本体側の接点部分やマウスピースは時々拭き取って清潔に保ちましょう。

吸い口(ドリップチップ)は唾液やホコリで汚れやすいため、取り外し可能なら水洗いし、できなければアルコールティッシュで拭くと衛生的です。

バッテリー部分は防水ではないことが多いので、水洗いは避け固く絞った布で表面を拭く程度にします。また、デバイス内部の液漏れや結露したリキッドは定期的に拭き取りましょう。

ベイプ(電子タバコ)と紙巻きタバコや加熱式タバコの違い

ベイプと従来の紙巻きタバコ、およびIQOSやgloなどの加熱式タバコとの違いについて確認してみましょう。仕組みや含有成分、匂い、法規制など様々な側面で違いがあります。それぞれ比較することで、ベイプ(電子タバコ)のメリットがより明確になります。

仕組み – ベイプ(電子タバコ)はリキッドと蒸発させる仕組みなのでタバコ葉を使用しない

紙巻きタバコは刻んだタバコ葉を紙で巻き、火を点けて葉を燃焼させ、その煙をフィルター越しに吸う製品です。燃焼によりニコチンを含む煙が発生します。

加熱式タバコ(IQOSやgloなど)はタバコ葉を棒状のスティックに詰め、電気の力で高温加熱してタバコ成分を含む蒸気を発生させます。不完全燃焼状態であり、タバコ葉由来の物質を吸引します。

それに対してベイプ(電子タバコ)はタバコ葉を一切使用しません。ニコチンを含まないリキッドをコイルで熱し、水蒸気を発生させて吸う仕組みです。

燃焼ではなく単なる蒸発現象なので、タバコ葉由来のタールや有害ガスも発生しません。

「電子的なお香」「ポータブル加湿器」のようなイメージで、厳密にはタバコというよりアロマを吸うためのデバイスです。日本の法制度上も雑貨品扱いとなっており、香りやフレーバーを楽しむウェルネスデバイスという位置づけです。

ニコチン  – ベイプ(電子タバコ)は国内流通品全てがニコチンフリーなので依存性はない

ニコチン含有の有無も大きな違いです。紙巻きタバコはニコチンを多く含むタバコ葉を燃やすため、吸えば確実にニコチンを摂取します。

ニコチンは依存性のある物質で、喫煙習慣をやめにくくする主原因となっています。加熱式タバコも、スティックに加工されたタバコ葉からニコチンを発生させるため、同様にニコチンが含まれます。

一方で、日本国内のベイプ製品(リキッド)は基本的にニコチンフリーです。国内で購入し、普通にベイプ(電子タバコ)を使う限りニコチンを体内に取り込むことはありません。

ニコチンを含まないため化学的な依存性がなく、習慣としてやめたいと思えば比較的すんなりやめられる人も多いようです。

ベイプ(電子タバコ)それ自体には依存性物質が含まれていないので、「禁煙したいけど手持ち無沙汰」という場合の代替としては最適です。

有害成分 – ベイプ(電子タバコ)はタール一酸化炭素が発生しない

紙巻きタバコの煙には、ニコチンの他にもタール(ヤニ)や一酸化炭素(CO)など数千種の有害物質が含まれます。タールは発癌性物質の塊であり、一酸化炭素は血中の酸素運搬能力を阻害します。

加熱式タバコも燃焼はしていませんが、タバコ葉を高温で熱するため、少量のタールや一酸化炭素が発生します。

それに対しベイプ(電子タバコ)の蒸気にはタールも一酸化炭素も含まれません。火を使って物を燃やさない限り、これらの有害成分は発生しないためです。

ベイプ(電子タバコ)で吸う主成分は食品添加物としても使われるPGやVG、水、香料であり、蒸発によって気化するため性質が大きく変わることはありません。

英国の公衆衛生当局は「ベイプ(電子タバコ)は紙巻きタバコより95%安全である」との報告を出しており、タバコの三大有害成分を一切含まない点はベイプ(電子タバコ)の大きな利点です。

におい – ベイプ(電子タバコ)はヤニの匂いがなく壁などの黄ばみも起きない

紙巻きタバコの煙には独特の残り香(ヤニ臭)があり、喫煙者の髪や衣服、部屋のカーテン・壁紙、車のシートにまで染みついてしまいます。長年喫煙した部屋は壁が黄色く変色し、換気扇にはベタベタのヤニ汚れが付着します。

一方、ベイプ(電子タバコ)の蒸気はフレーバーの香りこそありますが、タバコのヤニ臭のような不快なにおいはありません。

例えばフルーツ系リキッドなら甘い香りが一瞬する程度で、時間が経てば跡形もなく消えます。部屋に充満しても窓を開ければすぐ拡散し、壁が黄ばむことも起こりません。

加熱式タバコも紙巻きほどではないにせよタバコ葉由来の匂いがありますが、ベイプ(電子タバコ)はヤニ臭ゼロと言ってよく、むしろ「いい香りがする」と言われることさえあります。

住環境への影響が少ないのは、家族と同居している方や部屋の美観を気にする方にとって大きなメリットです。

法規制 – ベイプ(電子タバコ)は雑貨扱いなのでタバコ税もかからない

紙巻きタバコや加熱式タバコ(ニコチン含有製品)は、法律上「たばこ製品」として扱われ販売には許可が必要であり、購入は20歳以上に限られ、たばこ税の課税対象です。購入時には税金が含まれるため価格も高く設定されています。

一方でベイプ(ニコチンなし電子タバコ)は法律上は雑貨・工業製品扱いとなっています。ニコチンを含まない限り薬機法やたばこ事業法の対象外であるため、タバコ税は一切かかりません。

リキッド自体も食品に近い扱いのものが多く、酒税のようなものもありません。そのため、同じ量を吸うなら紙巻きよりベイプ(電子タバコ)の方が圧倒的に安上がりになるケースが多いです。

また年齢制限も法律上は存在しませんが、多くの販売店は自主的に年齢確認を行っています。公共の場での使用についても、マナーとしては禁煙エリアでは使用しない方が無難です。

ベイプ(電子タバコ)に関する法規制

前述のとおり、ベイプ(電子タバコ)は既存のタバコ製品とは法規制の面でも異なる扱いを受けています。

ここでは日本国内のベイプ(電子タバコ)に関する主な法規制について整理します。ニコチン入りリキッドの扱いや購入年齢制限、使用時のマナーなど、誤解しやすいポイントも確認しておきましょう。

ニコチン入りリキッドの国内販売は薬機法で禁止

日本では、ニコチンを含有するリキッド(液体)は医薬品成分扱いとなり、薬機法(旧薬事法)により一般の雑貨店やベイプショップでの販売・譲渡が禁止されています。

そのため、国内で正規に販売されているベイプ用リキッドは全てニコチン0mgの製品のみです。ニコチン入りリキッドを国内で販売するには医薬品あるいはたばこ製品の承認が必要ですが、現状そうした承認は降りていません。

一部の加熱式タバコはニコチンを含むリキッドカートリッジを用いますが、これらはたばこ製品として特別に認可された例外です。

通常のベイプ用品店でニコチン入りリキッドが置かれていないのはこの法律のためであり、「海外旅行のお土産でもらったニコチンリキッドを日本の友人にあげる」といった行為も厳密には譲渡に当たり違法となります。

ベイプ(電子タバコ)は雑貨扱いなので何歳からでも購入可能

ベイプ(電子タバコ)は法律上タバコではなく雑貨品の扱いであるため、購入に年齢制限は設けられていません。

極端な話、小学生でも法律上はベイプ(電子タバコ)を買うことは法律上は可能です。タバコ販売店に課せられている「20歳未満への販売禁止」もベイプ(電子タバコ)には適用されません。

ただ、日本の多くのベイプ(電子タバコ)専門店や量販店ではモラルやトラブル防止の観点から自主的に20歳未満への販売を控えている場合がほとんどです。

例えば店頭で年齢確認を行ったり、ネット通販でも成人識別をしているショップがあります。コンビニで販売されている使い捨て電子タバコなどについても、レジで年齢確認ボタンを押す手順が求められることが一般的です。

違法ではないが吸う際は施設ルールやマナーの遵守は必要

ベイプ(電子タバコ)を所持・使用すること自体はもちろん違法ではありません。しかし、だからと言ってどこでも自由に吸って良いわけではない点に注意が必要です。

法律上は灰も出ず副流煙も発生しないため厳密には「喫煙」には当たらないベイプ(電子タバコ)ですが、多くの公共施設や職場では紙巻きタバコと同様のルールで運用されています。

例えば「館内禁煙」の施設でベイプ(電子タバコ)だけOKとしている例は稀で、ほとんどの場合「電子タバコ類も含め全館禁煙」とされています。また鉄道や航空機など乗り物でも、電子タバコの使用は禁止としている会社がほとんどです。

ベイプ(電子タバコ)を選ぶときの4つのポイント

ベイプに興味を持っていざ始めようと思っても、種類や製品が多すぎてどれを選べばいいか迷ってしまうかもしれません。そこで、自分に合ったベイプ(電子タバコ)を選ぶための4つのポイントを紹介します。

手軽さ、コスト、使用頻度、フレーバーという観点で整理していますので、優先順位を考えながらチェックしてみてください。

手軽さと操作性 – メンテナンスの手間が許容範囲か確認

まず重視したいのが、どれだけ手軽に扱いたいかという点です。ベイプ(電子タバコ)のタイプによって必要なメンテナンスや操作の手間が異なります。

とにかくメンテナンスフリーで簡単に使いたい人は使い捨てタイプが適しています。充電もリキッド補充も不要で、吸うだけで完結します。

ただ、長期利用には向かないため、数週間~数ヶ月単位で使い続けるならカートリッジ式やリキッド式がおすすめです。

カートリッジ式は基本的に充電さえすれば良く、リキッド注入式も慣れれば数日に一度リキッド補充と簡単なお掃除をする程度です。

デバイスの操作性も考慮しましょう。ボタンひとつ無いシンプルな機種なら操作に迷うことはありません。液晶画面付きの高機能機種もありますが、ガジェット慣れしていない人には扱いづらい場合があります。

初心者のうちはシンプルな操作系のモデル、吸うだけでOKのオートパフ機能や、ワンボタン操作の製品が安心です。

コストと経済性 – 初期費用だけでなく継続コストも考慮する

コスト面も重要なポイントです。ベイプ(電子タバコ)は初期費用と継続費用の両方を考える必要があります。使い捨てタイプは初期費用がほぼかからず1本数百円から試せますが、長期的には割高です。

カートリッジ式は本体代が数千円程度、カートリッジ1個あたり数百円~1000円程度で、1個で紙巻きタバコ数箱分吸えます。

リキッド式は本体価格が入門機なら数千円、リキッドは60mlボトルで2000円前後と量あたりの価格が安く、月々のコストを低く抑えられます。

紙巻きタバコは1箱600円前後で1日1箱吸えば月約15,000円、年間18万円の出費になりますが、ベイプ(電子タバコ)なら月に5,000~6,000円程度に抑えられます。

リキッド式の場合、月にリキッド代とコイル代合わせて約6,000円で済むこともあります。

コスト重視ならランニングコストの安いリキッド注入式が有利ですが、手間とのバランスも考慮して選びましょう。

使用頻度に合ったタイプ – バッテリーやリキッド容量をチェック

ベイプ(電子タバコ)選びでは、自分の使用頻度やシチュエーションに合ったスペックかどうかも確認しましょう。

ヘビースモーカーだった人がベイプ(電子タバコ)に切り替える場合、1日にかなりの回数吸うことが予想されます。そのような場合はバッテリー容量が大きく、一日中充電なしで使えるモデルが適しています。

出先で充電しにくい人はバッテリーの予備が用意できる機種かどうかも検討材料です。また1回の充填で吸えるリキッド容量もチェックポイントです。頻繁に継ぎ足すのが面倒ならタンク容量が大きめ(3ml以上)のデバイスが便利です。

使い捨てならパフ回数(何回吸えるか)が製品ごとに表示されていますので、数字が大きい方が長持ちします。ご自身がどのくらいの頻度で吸いそうか、紙巻きタバコの本数などを目安に見極めましょう。

フレーバーの種類と好み – 多くの味を試したいならリキッド式

ベイプ選びでは、自分の使用頻度やシチュエーションに合ったスペックかどうかも確認しましょう。

ヘビースモーカーだった人がベイプ(電子タバコ)に切り替える場合、バッテリー容量が大きく、一日中充電なしで使えるモデルが適しています。目安としてバッテリー容量1000mAh以上あれば、普通の使い方で丸1日は持つでしょう。

また1回の充填で吸えるリキッド容量もチェックポイントです。頻繁に継ぎ足すのが面倒ならタンク容量が大きめ(3ml以上)のデバイスが便利です。使い捨てならパフ回数(何回吸えるか)が製品ごとに表示されていますので、数字が大きい方が長持ちします。

持ち運びのしやすさも重要です。常にポケットに入れて持ち歩くなら細身で軽量なペン型やPOD型が向いていますし、家でゆっくり吸うだけなら多少大きくても問題ありません。

自分の生活スタイルの中でベイプ(電子タバコ)をどう使いたいかをイメージして選びましょう。

ベイプ(電子タバコ)初心者向けのおすすめ人気製品3選

ここからは、初心者に特におすすめできる人気のベイプ(電子タバコ)製品3つをピックアップして紹介します。それぞれ特徴が異なる製品を選びましたので、自分に合いそうなものがないかチェックしてみてください。

DR.CHILL – 吸いごたえ抜群でCBD配合でリラックス効果もある

出典:DR.CHILL公式サイト

DR.CHILL(ドクターチル)は、注目を集めている国産ベイプデバイスです。最大の特徴はノンニコチン・ノンタールでありながら紙巻きタバコに匹敵する強力な吸いごたえを実現している点です。

独自開発の成分「シガーキック+」により、「喉にガツンとくる」感覚が味わえます。

さらにリキッドにはCBD(カンナビジオール)も配合されており、リラックス効果が期待できます。仕事や寝る前に一服したい人に最適です。

使い方は本体に専用カートリッジを差し込むだけの簡単操作。充電もUSB経由で手軽に行え、メンテナンスフリーです。「コーラメンソール」「ストロングシガー」「アイスレモン」など多彩なフレーバーが楽しめ、ニコチンゼロでも満足感が得られると喫煙者からも支持を集めています。

Joyetech eGo Pod – 吸うだけで使える簡単操作が魅力のPOD型

出典:Amazon

Joyetech eGo Pod(ジョイテック イーゴポッド)は、初心者向けに開発されたPOD型デバイスです。最大の魅力は操作の簡単さで、電源ボタンがなく吸い込むだけで自動的に作動するオートパフ機能を搭載しています。煩雑な設定は一切不要で、紙巻きタバコ感覚で手軽に使えます。

本体はスリムな円柱形(直径19mm×高さ98mm)で重量約47gと軽量コンパクト。バッテリー容量は1000mAhと大容量で、一度充電すれば1~2日使用可能です。POD部分には2mlのリキッドを注入でき、チャイルドプルーフ機構付きの安全設計です。

コイル抵抗値は1.0~1.2Ωで、しっかりした吸い心地とフレーバーが楽しめます。PODごとコイルが内蔵されているため、劣化したら新しいPODに差し替えるだけでメンテナンスも簡単です。初めての電子タバコに最適な定番デバイスといえるでしょう。

Vaporesso XROS 3 – 味の再現性が高く初心者から経験者まで対応

出典:Amazon

Vaporesso XROS 3(ヴェポレッソ クロス3)は、POD型デバイスながら本格的な味わいと吸い応えが楽しめると高評価を得ているモデルです。内部に最新技術のメッシュコイル「Corexコイル」を搭載しており、フレーバーの再現性が非常に高いことで知られます。

PODカートリッジは0.6Ωメッシュと1.0Ωメッシュが付属し、異なる吸い心地を楽しめます。デバイス側面のエアフロー調節スイッチで吸気の重さを自分好みに調整でき、タイトなMTLから軽いRDLまで一台で対応可能です。

操作はオートパフとボタン式の両方に対応し、バッテリー容量は1000mAhで急速充電(USB-C)にも対応。漏れにくい防漏設計「SSSテクノロジー」も採用され、液漏れにも配慮されています。

ベイプ(電子タバコ)に関するよくある質問

ベイプ(電子タバコ)を吸うと肺に水がたまるというのは本当ですか?

いいえ、本当ではありません。インターネット上で「電子タバコを吸うと肺に水が溜まる」などといった噂を見かけることがありますが、これは誤解です。

ベイプ(電子タバコ)の蒸気は水分を含みますが、その大部分は吸い込んだ後すぐに呼気として吐き出されるか、微量であれば肺の粘膜や毛細血管に吸収されます​。

人間の肺は常に適度な湿度を保っていますし、吸入器など医療機器でも水蒸気を肺に取り込む治療がありますが、水が肺に溜まるということは起こりません。

肺に水が溜まる病態は「肺水腫」と呼ばれ、心不全などが原因で起こるものです。ベイプ(電子タバコ)の水蒸気とは無関係ですので安心してください。適切な吸い方で楽しめば、肺に水が溜まるような心配は不要です。

ベイプ(電子タバコ)は体に悪いというのは本当ですか?

紙巻きタバコと比べれば圧倒的に害は少ないと言えます。ベイプ(電子タバコ)にはタバコの三大有害物質であるニコチン・タール・一酸化炭素が一切含まれていません。

主成分のPG(プロピレングリコール)やVG(植物性グリセリン)は食品添加物としても使用される安全性の高い物質です。

イギリスの保健当局は「ベイプ(電子タバコ)は従来のタバコより95%無害である」との見解を発表しています。さらに最新の研究では、3.5年間の観察でVAPEの長期使用による健康被害は見られないとネイチャー誌で発表されました。

ただし、「タバコより圧倒的にマシ」というだけであって、完全に無害というわけではありません。また、粗悪品には注意が必要です。ペットへの影響も考慮すべきで、特に猫にはプロピレングリコールが悪影響を及ぼす可能性があります。

ベイプ(電子タバコ/VAPE)を喫煙所で吸うのは恥ずかしいですか?

いいえ、そのような心配は要りません。最近では喫煙所でベイプ(電子タバコ)を使用している人も珍しくなく、恥ずかしがる必要はまったくありません。

むしろベイプ(電子タバコ)は周囲に煙たがられる要因(臭いや灰)が少ないため、紙巻きタバコよりも好意的に見られるケースもあります。

「タバコをやめてベイプ(電子タバコ)に切り替えたんだな」と前向きに受け取ってもらえることも多いでしょう。

職場の喫煙スペースでベイプ(電子タバコ)を吸っていても「あ、それって電子タバコ?どんな感じ?」と興味を持たれることはあっても、否定的な反応をされることは少ないはずです。

最近では企業内でも加熱式や電子タバコ専用の喫煙室を設けるところも出てきており、ベイプ(電子タバコ)使用者の市民権はどんどん向上しています。

ベイプ(電子タバコ)はコンビニで買えますか?

一部の電子タバコ製品はコンビニでも購入可能です。現在、ニコチン・タールゼロの電子タバコ製品が一部のコンビニエンスストアで取り扱われています。

特に「DR.VAPE(ドクターベイプ)」はファミリーマートで購入できます。ファミリーマートでは現在10,000店以上で取り扱いがあり、今後15,000店以上に拡大予定です。DR.VAPE Model 3のデバイス本体(4,280円)とフレーバーカートリッジ(880円~990円)が販売されています。

その他にも、使い捨てタイプの電子タバコとして「CHILLERS」「IGET Legend」「Vuse Go 700」などがドンキホーテや一部コンビニで販売されています。また、「RELX」も2025年現在、一部の大手コンビニチェーンで取り扱いがあります。

ただし、取扱状況はコンビニチェーンや地域によって大きく異なります。大都市圏の店舗を中心に取り扱いが増えていますが、地方や郊外のコンビニでは入手困難なケースもあります。また、コンビニでの品揃えは限定的で、より多くの種類を求める場合は専門店やオンラインショップの利用が便利です。

ベイプ(電子タバコ)とシーシャの違いはなんですか?

シーシャ(水タバコ)とベイプ(電子タバコ)は、「煙(蒸気)を吸って楽しむ」という共通点がありますが、仕組みも成分も大きく異なります。

シーシャは中東発祥の伝統的な喫煙具で、ガラスの水パイプを使ってフレーバー付きのタバコ葉を炭で加熱燃焼させ、その煙を水を通して吸引します。ニコチンを含むタバコ葉が使われ、炭による燃焼でタールや一酸化炭素も発生します。

一方ベイプ(電子タバコ)はタバコ葉を使わずリキッドを電気加熱するだけなので、ニコチン・タール・COが出ません。

利用シーンもシーシャは専門店で大型の器具を使って1時間以上かけてゆったり楽しむもので、社交的な嗜みです。対してベイプ(電子タバコ)は携帯型で、短時間にサッと一服できる個人的かつカジュアルな嗜好品です。

まとめ

ベイプ(電子タバコ)は電気の力でリキッドを蒸発させて吸う嗜好品であり、ニコチンやタールを含まないため健康面のリスクを大幅に低減できます。

ベイプ(電子タバコ)はビジネスパーソンが健康志向で取り入れるアイテムとしてピッタリです。仕事の合間にさっと一服しても服に匂いがつきにくく、周囲の非喫煙者にも気を遣う必要が減ります。

ニコチン切れによるイライラも、国内品ならニコチンが入っていないので徐々に解消されていくでしょう。

本記事で紹介したポイントを参考に、手軽さ・コスト・使用シーン・フレーバーの観点でじっくり選べば、きっと「これだ!」と思える一台に出会えるでしょう。マナーを守って正しく使えば、周囲にも自分にも優しい喫煙習慣となります。

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